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今、TVの健康番組でも話題のもち麦。
もち麦とは、どんな食べ物か。
そして実際に食べて、どんな効果が期待できるのか。
調べてみました。
実際食べた感想も載せています。
目次
大麦の分類
大麦は、大きく分けると、「六条大麦」と「二条大麦」に分かれます。
一般的に六条大麦は「麦ごはん」や「麦茶」。
二条大麦は別名をビール麦とも呼ばれ、ビールや焼酎など酒造りの原料となっています。
二条と六条、皮と裸うるち・もち性ともに、
結実する穂の数により小花が2列に並んでつく二条種と、6列に並んでつく六条種とに分類され、
さらに「皮麦」と「裸麦」に分けられます。
皮麦は殻が子実から離れにくいのに対し、裸麦は容易に離れます。
二条大麦は西日本、六条大麦は関東以北で多く栽培されています。
さらにその“性質”でお米と同様に「うるち種」と「もち種」に分かれます。
もち米のように、“粘りが高くもちもちした食感”のものが「もち麦」です。
もちもち食感はでんぷん(グルコース)の構造の違いによるもので、
「うるち麦」はアミロースとアミロペクチンの2種から構成されていますが、
「もち麦」は、ほとんどがアミロペクチンで構成されており、
アミロペクチンは枝分かれして網目状になっているでんぷんが絡み合い、炊飯時に粘り気が強くなります。
品種とは別に、加工別のタイプ
大麦には、食感を良くしたり、調理しやすくしたり、見た目を良くするなど目的に応じたさまざまな加工方法があります。
売られている商品でよく目にする商品には、以下のようなタイプがあります。
丸麦
大麦の外皮やぬかを削り取ったままのもの
押麦・胚芽押麦
丸麦を押して薄く平らに加工したもの
粒の真ん中にある黒い筋(黒条線)が特徴
米粒麦
黒条線の部分で2つに切って黒条線を除き、米粒状に加工したもの
白麦
黒条線の部分で2つに切り、押して薄く平らに加工したもの
ちなみに、最も一般的な麦は「押麦(おしむぎ)」ですが、炊いたときの水分の吸収が白米と同じになるよう「もち麦」は精麦で外皮を一部残しておくのが一般的で、そのため、外皮を完全に取り除いた「押麦」に比べて、大麦β-グルカンを多く含んでいます。
食物繊維のβ-グルカン
グルコース分子がグルコシド結合で重合した多糖類をグルカンと呼び、結合の仕方でα-グルカン (デンプンなど)とβ-グルカン(1-4グルコシド結合で重合したセルロースなど)と呼ばれます。
食物繊維は「ヒトの消化酵素で消化されない食物成分」と定義されています。食物繊維のほとんどが植物性由来の難消化性多糖類(非デンプン性多糖類)であり、消化されないため消化管を移行して大腸に到達し、その過程でさまざまな機能を発揮します。いずれの食物繊維も水を吸収すると体積が増加し、粘性のゲル状となるため食物量の容量が増加し腸管内の水分を吸着する性質をもつようになります。食物繊維は水の溶けにくい不溶性と溶けやすい水溶性に大別され、さらに様々な種類があり、その種類によって物理的・科学的性質が異なるため、生理作用は多様で複雑になっています。腸内細菌は食事として得られた食物繊維を取り込み、酸素を必要としない、嫌気的代謝により酢酸、プロピオン酸、酪酸など短鎖脂肪酸を産生します。酢酸やプロピオン酸は大腸から吸収され、肝臓や筋肉のエネルギー源として、酪酸は大腸のエネルギー源として利用される。腸内細菌が産生した短鎖脂肪酸には、大腸において水分やナトリウム、カルシウム、マグネシウムなど吸収を盛んにし、食物の塊が腸管を移動させる蠕動運動を高めるといった生理作用が考えられています。人間の消化酵素では栄養として代謝できませんが、腸内細菌が間接的に人間の身体に有益となる栄養をもたらしてくれています。もち麦に含まれるβーグルカンも食物繊維のひとつになります。
大麦β‐グルカンの機能性
・血中コレステロール低下作用
βーグルカンとして3g以上の摂取で血清総LDLコレステロール濃度が血清総LDLコレステロール濃度が低下作用。
・食後の血糖上昇抑制作用
食後の血糖上昇を抑制して、インスリンの過剰分泌を抑える効果がある。可食部(胚乳部)に存在するβーグルカンが大麦中およびその他のデンプン消化吸収を穏やかにする効果と考えられ、血糖応答曲線下面積も大麦添加により小さくなるので、大麦の配合によりGI(GlycemicIndex)を低減することができる。
・満腹感の持続とエネルギー摂取量の調節
大麦を配合した食品は、いない滞留時間時間が長くなるため、満腹感が持続する。さらに、大麦βーグルカンは消化管ホルモンの分泌に影響を与え、満腹感の持続に作用し、食事エネルギー摂取量を低減させるといわれる。「満腹感の持続」の内訳として、食欲の抑制、満腹感の増強、空腹感の減少効果が報告されている。また、朝の食事が昼の食事の血糖応答や空腹感に影響するというセカンドミール効果が注目されている。日本人においても朝食あるいは昼食に大麦を含む食事をとることで次の食事の食欲や糖代謝に効果が期待できる可能性がある。さらに、セカンドミール時に血中GLP‐1濃度が上昇が報告され、大麦βーグルカンがセカンドミール効果の要因になっている可能性がある。
・内臓脂肪蓄積抑制
1日約3gの大麦βーグルカンを摂取で内臓脂肪低減効果。
もち麦の食べ方
白米に混ぜて食べる方が多いよう。
白米+もち麦の重量の2倍の水を加水し炊飯する。
例:白米3合+もち麦80gの場合
3合の目盛り線まで水を入れる。もち麦を入れ軽くかき混ぜる。もち麦の重量の2倍(160ml)を追加で加水し通常通り炊飯する。
茶碗によそった時に、見た目は、白米にもち麦が、ところどころに見え隠れする程度になる。食べた時のもちもちした食感がいいです。味も特に変わらない。
お湯で10分ほど煮詰めて、お好みの固さに調節をして、スープなどに入れて食べる方もいます。
まとめ
もち麦の分類、加工方法、身体に期待できる効果、味などを紹介しました。
是非、皆さんも試してみてはいかがでしょうか。
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